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作詞家になるにはラブソング力を鍛えよう。ラブソングの歌詞で相手の姿を描写するメリット

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作詞家になるにはラブソング力を鍛えよう
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「声も顔も不器用なとこも 全部全部嫌いじゃないの」。これは優里さん『ドライフラワー』のサビの歌詞です。この曲を聴いた時、Mr.Children『Over』の歌詞を思い出しました。『Over』には「今となれば 顔のわりに小さな胸や 少し鼻にかかるその声もその声も」という表現が出てきます。この2曲とも、サビに「恋する(恋していた)相手の姿、特徴」が登場します。作詞z家になるにはラブソング力を鍛えることも大切。ラブソングの歌詞で相手の姿を描写するメリットについて見ていきましょう。

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作詞家になるにはラブソング力を鍛えよう。ラブソングの歌詞で相手の姿を描写するメリット

「失恋期」のラブソングに登場する「相手の姿」

恋愛のステージを
・片想い期
・交際期
・失恋期
に分けて考えてみましょう。

先に挙げた2曲は、どちらも失恋ソングです。失恋ソングで、主人公が別れた相手に未練があるような場合、過去を思い出す中で相手の特徴が描写されます。相手の姿を鮮明に思い出せば出すほど、強い未練、切なさを感じさせますね。

「片想い期」のラブソングに登場する「相手の姿」

歌詞に相手の姿や特徴が登場するのは失恋ソングだけではありません。片想い期のラブソングで相手の姿が鮮明に描かれている曲の例として挙げられるのはB‘z『LADY NAVIGATION』です。

「涼し気げ 忙しい街を行く」「公園のベンチでソフトクリームを舐める」「よく笑い泣き食べる」「ブラウンの瞳」など、心惹かれる「貴女」の姿が詳しく書かれています。

片想い期のラブソングでは、まだ相手の内面を深くは知らないという場合が多いため、このように、「見てわかる」特徴が描かれやすいといえるでしょう。

「交際期」のラブソングに登場する「相手の姿」

交際期のラブソングで相手の姿が鮮明に描かれている曲の例として挙げられるのはT.M.Revolution『OH! MY GIRL, OH MY GOD!』です。

「君はキレイだから 黙ってればなんも問題ない」「だけど口を開きゃ ちょっとばかりへこむ様なこと 増えてゆく」から始まり、「君」の無知で無邪気な様子が描かれまつつ、サビでは「容姿麗しき君」「やっぱりその笑顔可愛い」と、「君」に翻弄される「僕」が描かれます。交際期は片想い期よりも相手のことをよく知っているため、内面の特徴を描くことができます。

ラブソングを書くときに少し相手の姿の描写を入れてみよう

例として挙げた曲は、相手の特徴がたくさん出てくる、やや極端な例です。どんなラブソングにも相手の特徴が必ず登場するというわけではありません。しかし、ラブソングの歌詞には少なからず相手の特徴が書かれていることが多くあります。歌詞を書くときに、リスナーに共感してもらうために、具体的な描写を避けることがあるかもしれません。しかし、歌詞で詳細な描写をすることで、歌詞のストーリーに入り込みやすくなるというメリットもあります。

最初に挙げた『ドライフラワー』は、「声も顔も不器用なとこも」と相手の特徴を描きながらも「どんな声なのか、どんな顔なのか、どんな風に不器用なのか」については書かれていません。それにより、リスナーが自分に重ね合わせて聴くことができる仕掛けになっており、具体と抽象のバランスが良い歌詞だと感じます。

歌詞を書いていてなんとなく物足りなさを感じたら、「長い髪」「その指先」など、ほんの少しでも相手の姿を想像させる表現を織り込んでみると、今までにない表現を見つけることができるかもしれません。

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