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Official髭男dism「ミックスナッツ」の歌詞に学ぶ比喩表現

Official髭男dism「ミックスナッツ」の歌詞に学ぶ比喩表現 歌詞コラム
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歌詞における比喩表現について以前のブログで書きました。「ようだ」「まるで」などの言葉が使われている表現を「直喩」または「明喩」と言うのに対し、「ようだ」「まるで」などの言葉を使わない表現を「隠喩」または「暗喩」といいます。

今回は比喩表現が多用されているOfficial髭男dism「ミックスナッツ」の歌詞にどんな比喩表現が使われているのか見ていきましょう。

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Official髭男dism「ミックスナッツ」と『SPY×FAMILY』

Official髭男dism「ミックスナッツ」は、TVアニメ『SPY×FAMILY』第1クールオープニング主題歌で、アニメ、主題歌ともにヒットを記録しています。『SPY×FAMILY』に登場するキャラクタ「アーニャ」の大好物がピーナッツ。「アーニャピーナッツが好き!」というセリフや、このセリフを使ったTikTokでダンスがバズるなど、『SPY×FAMILY』のなかでピーナッツは重要なアイテムとなっています。そのため、主題歌のタイトル「ミックスナッツ」はアニメ作品をある程度知っている人であれば「アーニャの好きなピーナッツから連想されたものだ」とピンとくるはずです。

タイアップ作品と主題歌の関係性

タイアップがついている歌は、そのタイアップ先の作品と何かしらリンクする箇所を作ることが重要です。たとえば『SPY×FAMILY』のタイトルから連想して「○○ファミリー」「スパイ・○○」というようなタイトルをつけることも可能性としては考えられます。しかし、Official髭男dism「ミックスナッツ」は、そこから一歩踏み込んで、ピーナッツから連想したタイトルになっているところが、とても粋だなと感じます。

そして、Official髭男dism「ミックスナッツ」は、ただピーナッツのことを歌っているだけではありません。サビ頭の「隠し事だらけ 継ぎ接ぎがだらけのHome」は、まさに『SPY×FAMILY』とリンクする部分です。比喩を使いながらも、しっかりとストーリーにリンクしており、さらに『SPY×FAMILY』の内容を知らない人が聞いても歌として自然に楽しめる構成になっているのです。

※タイアップとインスパイアソングの違いについてはこちら
インスパイアソングとは?テーマ曲や劇中歌との違いについて解説

Official髭男dism「ミックスナッツ」1番の歌詞に見る比喩表現

Official髭男dism「ミックスナッツ」には、たくさんの比喩表現が使われています。

1番の歌詞では、

・袋に詰められたナッツのような世間
・僕らはピーナッツみたいに

直喩ですね。

・嚙み砕いてもなくならない
・本音が歯に挟まったまま
・胃がもたれてゆく

は、どれもピーナッツの特徴と重なる部分があるので隠喩と言えそうです。

まとめ

Official髭男dism「ミックスナッツ」は2番以降にも直喩隠喩がたくさんちりばめられています。どんな比喩表現が使われているか探してみると面白いかもしれません。

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